建て主の希望を要約すると「外観は和風、室内は和モダン」でした。敷地は高台の住宅地で、車通りの多い道路を挟んで団地があります。西日を受けること、視線が気になることから、道路面の窓を減らしたため、複雑に屋根が重なる和風の外観ながら、モダンな印象も与えています。 親子で暮らす家なので、プライベート空間を充実させた大人向けの間取りが特徴です。各々に寝室とWICがあり、仕事部屋や趣味のための茶室も設けています。LDKは、囲われた対面キッチンとエリアが分かれたLDによって、たまりのある落ち着いた空間構成です。天井高を抑えた大壁のモダンな室内は、戸袋から障子を出すと和の雰囲気を強くします。3帖半の茶室は心地よい狭さで、茶事だけでなく坐禅と読経の空間でもあります。玄関やリビングに入れた横格子戸や間接照明、デッキに連続するリビングからの眺めなど、「和」の中にモダンを感じるお住まいです。